大型台風が西日本を横断しました。

現在は多くの人がテレビやネットで素早く災害情報を入手できる時代です。そして、今回のように台風が接近してくることが分かると、早めに対策をとったり、予定を変更されたと思います。

最近では商店や施設、交通機関まで迅速に対策をとるようになりました。このおかげで、夜の駅前で帰るに帰られない人たちの光景が随分減ったように思います。

また一方で、これだけ便利な世の中に生きながら、無知無謀な行動に出て命を落とす人もいます。特に知らずに被害に遭う人たちは、急に後ろから殴られるように、受け身をとる時間もなかったのではと推測します。

災害が来る前に準備するのはとても重要なことです。

台風のように前もって分かるもの、地震のようにいつ来るか分からないもの。どちらにせよ、準備して身構えて待つことで被害は最小限で済みます。

これは子どもの勉強にも通じるところがあるのではないでしょうか。

しかし、子どもの勉強には「天気予報」みたいなものはありません。また、親が子どもの様子から情報をつかみ、それを子どもに知らせたとしても、子どもは無知無謀な行いを改めない可能性もあります。

情報は利用しなければ何の価値もありません。一方で、情報が少ない中でも自身の感覚を磨けば、事前に気づき対策をとって身構えることはできます。それは子どもにも出来ることでしょう。

テレビやラジオがまだ無かった時代、先人たちは生き物の動きや、ちょっとした風景の変化を見て、少し先の天気の移り変わりを予測したといいます。

手軽に入る情報は大変ありがたいものです。でも、それに頼り過ぎると、自らが持つセンサーを鈍感なものしてしまいます。大事な場面で判断に迷わないよう、かつての先人たちのように、自己鍛錬を怠ってはならない・・と思った今日この頃です。